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【給付金シリーズ①】「もしも」の時に、あなたと家族を支える最強の味方

こんにちは!社会保険労務士の原です。前回のシリーズでは「年収の壁」を越えて社会保険に加入する選択についてお話ししました。

「手取りが減るのは痛いけれど、その分どんな安心があるの?」そんな疑問にお答えするべく、今日から新シリーズとして、働く人を守る「給付金」のお話をしていきます。第一弾は、『傷病手当金』です。

パート・アルバイトの方、扶養内で働いている方、そして従業員を抱える事業主の方にも知っておいてほしい制度です。


■ 働けない間の「お給料」をカバーしてくれる制度

「病気やケガで長期間会社を休まなければならなくなった。お給料がなくなったら、生活はどうしよう……」 そんな不安を解消してくれるのが、この制度です。 これは、社会保険(健康保険)に入っている人が、業務外の病気やケガで連続して3日以上休み、お給料が出ない時に支給されるものです。


■ どんな時に受け取れるの?(3つの要件)

「休んだら必ずもらえるの?」と不安な方もいるかもしれませんが、ポイントは大きく3つだけです。

  1. 仕事に行けない状態であること(医師の証明が必要)

    従業員から『熱で休んでいます』と連絡があったら、『早めに病院に行って、今日から休んでいることをお医者さんに伝えてね』と一言添えてあげてください。

    これにより、傷病手当金の受給がスムーズになり、本人の経済不安が解消されます。会社としても『有給を使い切らせるべきか?』『いつから欠勤(手当金)に切り替わるか?』の判断が早くなり、労務管理のムダが省けます。


  2. 連続3日休み(4日目から支給)

    例えば金曜日からお休みする場合、土日を待期に含めることができるので、月曜日から支給対象になります。これを知っているだけで、『いつから会社としてサポート体制を整えればいいか』の予測が立ち、労務管理がぐっと楽になりますよね。


  3. 給与が支払われていないこと

    有給を使う場合は傷病手当金は支給されません(支給されても差額のみ)。

    会社としては、『まずは有給を消化させるのか』『最初から欠勤扱いにして手当金に委ねるのか』を本人と早めに話し合うことが大切です。

    この交通整理を最初にしておくだけで、『給与の二重払い』や『後からの申請のやり直し』といった事務負担のムダをバッサリ削ることができます!



※その他、退職後も続けて受け取る場合には『1年以上の加入期間』が必要など、状況に応じた要件があります。 不安な方は、まずご自身の加入状況を確認してみてくださいね。

※顧問先企業様向けには、制度整理や社内運用のご相談も承っています。


■ ここがすごい!3つのポイント

  1. 金額の大きさ: ざっくり言うと、「お給料の約3分の2」が支給されます。家計の大きな助けになります。

  2. 期間の長さ: 支給開始日から最長で1年6ヶ月も受けることができます。じっくり治療に専念できる期間です。

  3. メンタル不調も対象: 骨折などのケガだけでなく、最近増えている「うつ病」などの心の病気で休む場合も対象になります。



■ 「壁」を越えた人だけが持てる「盾」

ここで思い出していただきたいのが、前回までの「壁」のお話です。 実は、自営業の方などが加入する「国民健康保険」には、原則としてこの傷病手当金という制度がありません。 つまり、「壁を越えて社会保険に入る」ということは、この強力な所得保障を自分の手に入れるということなのです。

※自治体によってはコロナ禍のような特例で給付があったケースもありますが、原則として国民健康保険には制度として用意されていません。


■ 安心があるから、前を向いて働ける

「損得」の数字だけでは見えない価値が、ここにはあります。 万が一の時に、自分と家族を経済的に守ってくれる「盾」の安心感。それがあるからこそ、私たちは本音(オネット/本心)で、自分のやりたい仕事に打ち込めるのではないでしょうか。

「自分は対象になるのかな?」と感じた方は、まずはご自身の加入している健康保険の種類を確認してみてくださいね。会社の総務・人事や、加入している健康保険組合に聞くのがいちばん確実です。

従業員の方から質問が来たときに備えて、事業主側もあらかじめ整理しておくと安心です。

次回は、女性にとってさらに大切な「出産手当金」についてお話ししますね。

 
 
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